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一般社団法人西芳会

お寺と参拝者をつなぐ架け橋。
新たな価値を創造し、会員との絆を深める。

    

西芳会――西芳寺と名前はよく似ているけれど、どのような団体なのでしょうか。そんな疑問に答えてくれたのは、西芳会の事務局長である平井佳亜樹さん。

「西芳寺と参拝者をつなぐ架け橋となるのが僕たち西芳会の役割で、西芳寺が宗教活動に専念できるように手助けする仕事です」
2019年に設立された、一般社団法人西芳会。ポータルサイト「into Saihoji」での参拝申込受付や、西芳寺をより深く知ってもらうためのコンテンツ発信、会員制度「Saihokai」の運営など、お寺の価値や魅力を世界へ発信するための取り組みを行っています。

現在、西芳会では会員制度である「Saihokai」の企画・運営を担うメンバーを募集しています。
お寺と関わる仕事というと、伝統を「守る」イメージが強いかもしれません。ですが、会員制度は2023年9月に始まったばかり。試行錯誤を繰り返しながら運営していく必要があるので、新しいことを生み出していきたい人にこそ向いている仕事になります。

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多くの観光客で賑わう京都駅。地下鉄に乗って四条駅まで行き、マルーンカラーが愛らしい阪急電車に乗り換えます。上桂駅から歩くこと20分。長い上り坂に息を切らしながらも、だんだんと澄んでいく空気に気持ちが落ち着いていくのを感じます。バス停を過ぎて、西芳寺川のせせらぎを聞きながら上流へ。西芳寺の衆妙門しゅうみょうもんに辿り着くと、事務局長の平井さんが出迎えてくれました。

    

三方を山に囲まれた静かな環境に心落ち着きますが、毎日ここまで通勤するのは大変そうです。
「上桂駅から歩くとちょっと遠いですよね。僕は桂駅から自転車で来ています。西芳会メンバーは皆自転車ですね。お寺の人たちは、車だったり電車だったり。8時始業なので早起きしないといけないのですが、通勤ラッシュ前に電車に乗れるので、そこまでしんどくないんですよ」

平井さんは1時間かけて通勤していますが、お寺に行くのが楽しみだと言います。
「在宅勤務の日もありますが、僕はお寺に来て働くのが好きなんです。境内の空気や静けさがすごく好きなんですよね。毎日ではありませんが、時々お庭でぼーっとする時間も(笑)」
仕事の合間にお庭を歩くと思考が整理されていき、新しいアイデアが思い浮かぶこともあるのだとか。

    

お寺と参拝者の新しい関係を築く

「西芳寺を一言で表すと『調律と閃きの庭』。美しいお庭を見て楽しむだけではなく、自分を見つめる時間を過ごしてもらいたいという想いが込められています。忙しい現代においては、自分を見つめる時間が必要ですよね」

「だから、一回限りではなくて、自分を調える場として繰り返し来てもらいたいんです。そんな『行きつけのお寺』を実現するのが西芳寺の願いであり、その願いを実現させることが、西芳会の大きな目標です」

繰り返し来てもらうためにまず取り組んだのが、仕組みづくり。これまで、参拝申込は往復はがきを主としており、オンライン申込は直前に空きがある場合にのみ受け付けていました。それを、2023年9月にサイトを一新したタイミングで、オンラインでの申込受付期間を拡充。参拝者が訪れやすい環境を整えました。

さらに、つながりを実感してもらうための会員制度「Saihokai」も創設。
「西芳寺は檀家をもっていません。西芳寺を応援してくださる方々に長年支えられてきました。そうして支えてくださる皆様と、今一度ご縁を深めたいという想いから、会員制度をスタートしたんです」


この会員制度の運営を担う中心メンバーを、今回は募集しています。

会員制度は、西芳寺に想いを寄せる方々から成るファンコミュニティ。繰り返し訪れやすいように会員向けの参拝枠を用意する他、会員向けの参拝など、西芳寺とのご縁がより深まるようなプログラムをご案内しています(会員制度についてはこちらもご覧ください)。

「会員制度はまだ始まったばかり。会員の方が本当に求めているものは何か、というところから一緒に考えていきたいですね。そして新しい価値を生み出していくことに、ぜひ挑戦してもらいたいです」

業務内容としては、会員向けの「折々参拝」の企画から、当日の受付と僧侶の補佐、そして会員の皆様とのメール対応までを、一貫して行います。
「より会員制度を良くしていくには、やっぱり会員の皆様のお声を聞くことが大切ですよね。そうした声を拾い上げて、新しい企画を実現したり、情報発信をしたりできると、僕たちの目標である架け橋としての存在が、より機能していくのかなと思っています」

国内にとどまらず、海外の方の会員も増えてきています。
「遠く離れた国にも応援してくださる方がいるのは本当にありがたいことです。外国語を話せないと駄目ということではありませんが、広い視野を持って関係づくりに取り組んでいただきたいですね」


西芳寺の人たちの、まっすぐな生き様に惹かれて


物腰柔らかで、立ち居振る舞いがスマートな平井さん。西芳会に入る前は、ホテルで長く働いてきたそうです。どのような経緯で西芳会に入ったのかを聞いてみました。

「5年程前になりますが、観光地経営を学ぶために大学院に入学したんです。そこで西芳寺の僧侶の藤田さんと出会ったことがきっかけですね」
まちづくりに興味があったため、お寺と関わることは当時考えていませんでしたが、話を聞いていく中で、お寺というものにも興味をもつようになります。
「西芳会に来ないかと誘ってもらったのですが、もともと興味のあった、まちづくりに携わる会社からも話をいただいていたため、まず西芳寺で一週間ほど体験させてもらいました。当時はお寺のことをよく知らなかったし、どちらに進むか判断するために、お寺のことをもっと知りたいと思ったんです」

最終的に西芳会を選んだ理由を尋ねると、即座に「人ですね」との答えが返ってきました。
「いろいろな要素があった中で、『誰と働きたいか』というのを、自分の中での決め手にしました。西芳寺の人たちは、まっすぐ生きている人が多いんです。それが仕事においても真摯な姿勢につながっているように感じます。この人たちと仕事をしてみたいと思わせる人間的な魅力が、西芳寺にはありましたね」

西芳会に入社してお寺の人々と関わっていくうちに、平井さん自身にも変化が。
「前職のホテルも、大学院で学んだ経営学も、効率や生産性を高めつつもその中でいかに価値を生むかという合理性を大事にしています。僕自身も効率よく生きないといけないという価値観を持っていましたが、お寺では、坐禅をして何も考えない時間をもつんですよね。そういう、合理性以外の価値観を大事にするようになったのは、自分にとって大きな変化でした」


変化をいとわず、新しい価値を生み出していく


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はじめは一人だった西芳会メンバーも、少しずつ仲間が増えてきました。
「大きな会社だと組織や業務が分業化されていて、自分の持ち場に専念する感覚が近いと思います。しかし、西芳会は立ち上がったばかりの組織で規模も小さいので、幅広い業務を担当しますし、事業内容も常に変化します。走りながら軌道修正する柔軟性やスピード感は、ベンチャー企業と共通する点があるかもしれません」
計画通りに遂行しないと気が済まないという人よりも、周りの意見を取り入れながら柔軟に方針転換ができる人の方が向いているようです。

会員制度を創設する際も、方針転換の連続だったと言います。
「会員制度とは何か、どういう人に会員になってほしいのか。何度も行ったり来たりしながらコンセプトを考案しました。当時は苦しかったけれど、今思えば自分たちの立ち位置や会員制度のあり方を考える上で、大事な時間でしたね」
「変化をいとわず、今までにないものを自分たちの手で作りたい想いをもてる方であれば、お互い楽しく働けるのかなと思います」

今いる西芳会メンバーの雰囲気も気になるところ。平井さんは一人一人の顔を思い浮かべるように、少し考えます。
「二人とも、文化に対する感受性が豊かですね。茶道を習っていたり、伝統工芸やアートが好きだったり。世の中のトレンドとは違うところに対する感度が高いなと」
「あとは、皆が自分の意見をはっきりと持っている職場だなと思います」



人とのつながりを楽しむ

お寺の人たちとはどのような関係性なのですか、と尋ねると「一つのチームですね」とのこと。
「いわゆるパートナー企業のような、ビジネスでつながる仲間という雰囲気ではありません。もちろん組織としては別なので業務の領域は異なりますが、同じ目標に向かってそれぞれの役割を担っている、という感覚です」
西芳寺の寺務員や庭園部の皆さんとのチームワークも大事になってきます。

最後に、平井さんはどのような人と働きたいと考えているのかを伺いました。
「今回募集している役割は、人とのつながりを大切にすることが非常に大きな割合を占めます。人と接することが喜びになったり、生きる楽しみになったりするような人だと良いですね」

「あとは、『お寺と参拝者をつなぐ架け橋』になることに貢献してくれる人を採用したいです。会員の方にとって、僧侶や寺務員だけでなく窓口である西芳会の人の顔も見えるような。そういう立場の人になってもらえるといいなと思います」

ちょっと照れくさいんですけど、と前置きをしつつ、平井さんはさらに口を開きます。

「あともうひとつ、強く思っていることがあって。
夢がある人に来てもらいたいです。やりたいことでもいいし、社会に対する問題意識でもいい。その夢に近づく一つの方法として、西芳会に身をおく時期があっても良いなと。組織への貢献という視点はもちろん大事ですが、それだけではなくてここに関わっていることがその人の夢をかなえる礎になってくれれば嬉しいと思っています」

     

一般社団法人西芳会
【雇用形態】
 正社員(契約期間の定めなし、副業可)
※業務委託やアルバイトなど、関わり方は柔軟に対応できればと思いますので、ご相談ください。
【給与】
 給与は経験・能力を考慮の上決定します。
【待遇・福利厚生】
 ・賞与(年2回支給)
 ・保険(健康保険、雇用保険)
 ・年金(厚生年金)
 ・手当(通勤手当)
【勤務地】
 京都市西京区松尾神ヶ谷町56
 (週1~2日、在宅勤務可)
【勤務時間】
 8:00~16:30(休憩時間45分)
【仕事内容】
 会員制度「Saihokai」の運営
【休日休暇】
 ・週休2日(シフト制)
 ・慶弔休暇
 ・有給休暇
【求める人物像】
 ・人と接するのが好きな方。
 ・心の機微を感じ取れる方。
 ・新しいことに挑戦できバイタリティのある方。
 ・協調性、柔軟性のある方。
【選考プロセス】
 まずは西芳会採用担当宛てにメールにてご連絡ください。採用担当より次の選考についてご案内いたします。
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 書類選考
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 面接
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 採用

・取得した個人情報は、採用選考にのみ使用します。
・選考プロセスは変更になる可能性があります。
・不採用理由についての問合せにはお答えできませんのでご了承ください。

【西芳会 採用窓口メールアドレス】 recruit@intosaihoji.com
※こちらのアドレスは採用窓口専用です。参拝等のご質問にはお応えできかねます。(一般的なお問合わせは「お問い合わせフォーム」よりご連絡ください)